管理栄養士のメモ

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レバーの栄養・効果について徹底解説!

 皆さんこんにちは。山本べこです。

 

 今回は、【レバー】の栄養やその効果について、徹底解説してみたいと思います!

 

 

《栄養素》

 レバーが含む主な栄養素は、鉄、ビタミンA、ビタミンB2等です。豚、牛、鶏レバーでそれぞれ各栄養素の値が異なっています。

◎各100g当たりの栄養価

種類 kcal 鉄(mg) ビタミンA(µg) ビタミンB2(mg)
豚レバー 114 13.0 13000 3.00
牛レバー 119 4.0 1100 3.60
鶏レバー 100 9.0 14000 1.80

 上記の表のように、同じレバーでも、肉の種類によって栄養価に差があることがわかりますね。

 

◎豚レバー

 がダントツで多いのが豚レバーです。ビタミンAも多いですね。また、タンパク質も豊富です。少し臭みがあるため、苦手な方も多いかもしれません。弾力のある食感です。

 

◎牛レバー

 この中では、最も鉄やビタミンAが少ないです。しかしビタミンB2は多く、ビタミンEも豊富に含んでいます。ビタミンEは、ホルモン作用を活性化・調節する作用があり、女性特有の生理痛・生理不順等の症状を緩和する働きを持っています。

 

◎鶏レバー

 鉄・ビタミンA・ビタミンB2等をバランスよく含んでいます。また、葉酸やビオチンなども含んでいます。他の豚・牛レバーよりもクセがなく、食べやすいのが特徴です。

 

 

《鉄》

 ◎鉄はビタミンCと一緒に食べることで、吸収率がアップします!ピーマンやにら等、ビタミンCを多く含む食品と一緒に調理してみましょう。(レバニラ炒めは理にかなっているんですね。)

 

 ◎体内にある鉄の約99%は、すい臓の働きによって再利用されています。体内で鉄が不足してくると、体に貯蔵されている鉄(貯蔵鉄)から消費されていきます。そのため、鉄が不足していても、すぐに貧血の症状が出るわけではありません。(貧血症状が出ていると、貯蔵鉄も使い果たしてしまったということ。)

 

 ◎鉄の1日の必要量

 男性:7.5mg

 女性:11mg(月経あり)

    6.5mg(月経なし)

 (妊娠初期:9.0mg

 (妊娠中期~後期:16.0mg

※女性は年齢や状況によって、必要量が異なります。

 

《ビタミンA》

 ◎ビタミンAは、脂溶性ビタミンのうちの1つです。レバー以外にも、ウナギや卵などに多く含まれ、目や皮膚、粘膜の健康維持・免疫力アップに関与しています。

 

 ◎ビタミンAが欠乏すると、夜盲症(暗い所で物が見えにくくなる)を発症するおそれがあります。

 

 ◎脂溶性ビタミン(=水に溶けにくい)なので、体内に蓄積されやすく、過剰摂取においても健康被害が報告されています。(頭痛や頭蓋内圧亢進、吐き気、めまい等)そのため、1日の上限量が定められています。

 

 ◎このビタミンAに関して特に注意したいのが、妊娠中の方です。妊娠中に(特に妊娠初期)にビタミンAを過剰に摂取してしまうと、胎児奇形や器官形成異常などが起こってしまう可能性があります。

 

 ◎ビタミンAの上限量が1日当たり2700µgなのに対し、鶏レバー14000µg/100g、豚レバー13000µg/100g、ウナギ1500µg/100g等です。1食分を食べると上限量を大きく超えてしまうのがわかります。

 そのため、妊娠中はビタミンAを多く含む食品の過剰摂取は避けるようにしましょう。特にレバーは鉄分が多いから、と食べすぎに注意してください。

(ちなみに野菜類に含まれるβカロテンは、体内でプロビタミンAに変換されますが、必要な分だけ使われて残りは排出されるため、過剰摂取の心配はありません。)

 

 

ビタミンB2

 ◎皮膚や粘膜を正常に保つ効果、体内の代謝を助ける効果があります。

 

 

 

いかがでしたか?今回はレバーに含まれる主な栄養素の解説でした。

参考になれば嬉しいです。