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モロヘイヤの栄養がすごい!食べ方や旬の時期、簡単レシピをご紹介

 

モロヘイヤとは、どんな野菜かご存知でしょうか?あまり食べたことがない、馴染みがない方も多いのではないでしょうか。

実はモロヘイヤはとても栄養価が高く、食べやすい野菜なのです。 今回は、そんなモロヘイヤに含まれる栄養素や食べ方、簡単レシピ等を詳しくご紹介します。

 

 

そもそもモロヘイヤとはどんな野菜?

モロヘイヤの特徴と歴史

 モロヘイヤは、茹でで刻むとねばねばしているのが特徴の野菜です。ムチンというねばねば物質を含んでいます。

 原産地は北アフリカやインドと言われています。 日本には、1980年代半ば頃に広まったとされます。

 正式な学科名は「シマツナソ」で、日本に流入する際にエジプトで呼ばれていた「モロヘイヤ」という名前で紹介されたそうです。 エジプトでは非常に古くから食べられている野菜で、エジプトの王様が病気になった際、モロヘイヤを食べて回復した、という言い伝えもあるようです。

モロヘイヤの旬の時期はいつ?主な産地は?

モロヘイヤの旬は6~10月で、夏によくスーパーに並ぶ野菜です。 日本での主な産地は群馬県沖縄県などがあります。 栄養価が非常に高く、今注目されている野菜です。

モロヘイヤには毒性があるってホント?

モロヘイヤの種とさやには、実は毒性のある物質が含まれています。「強心配糖体」と呼ばれる物質で、薬などにも使用されている物質ですが、誤って食べると中毒症状を引き起こします。 ただし、収穫時期の葉・茎・根には含まれていないため、スーパーなどで購入できるものに関しては、心配ないと言えます。家庭菜園などで収穫したものには注意が必要です。

モロヘイヤは生で食べても良い?

モロヘイヤには「シュウ酸」が多く含まれているため、生食はあまりおすすめしません。

モロヘイヤは、シュウ酸が多いとされているほうれん草に次いでシュウ酸が多く含まれています。気になる方は、茹でてから食べることをおすすめします。

 

モロヘイヤに含まれる栄養素は?

 モロヘイヤに含まれる栄養素と、その効果について詳しくご紹介します。

カルシウム ビタミンA ビタミンE ビタミンK ビタミンB2 葉酸 食物繊維
260mg 840μg 6.5mg 640μg 0.42mg 250μg 5.9g

カルシウム

 カルシウムは、骨や歯のもとになる栄養素です。また、筋肉の正常な収縮にも関わっており、様々な体の健康維持に役立っています。不足すると、骨粗しょう症を引き起こす恐れがあります。

ビタミンA

 ビタミンAは、脂溶性で油に溶けやすい性質を持っています。皮膚や粘膜の健康を保ち、正常な免疫機能を維持する働きがあります。不足すると、夜盲症など、目に異常が起こる場合があります。

ビタミンB2

 皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあります。また、糖質・脂質・タンパク質すべてのエネルギー代謝に関わっており、成長を促進する重要なビタミンです。

ビタミンE

 脂溶性のビタミンのひとつです。強い抗酸化作用を持っており、体にとっては悪影響となる「活性酵素」の働きを妨げます。老化防止・血行促進の効果があり、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。

ビタミンK

 血液凝固に関わるビタミンで、血を止めるために必要不可欠です。ビタミンDとともに、骨の健康維持にも関わっており、骨粗しょう症の薬は、このビタミンKから作られています。カルシウム、ビタミンDと合わせて摂取すると、効果がアップします。

葉酸

 ビタミンB群に属している、水溶性ビタミンの一種です。ビタミンB12と共に、

赤血球の産生を助ける働き、細胞の産生や再生を助ける働きなどがあります。また、胎児にとって重要な栄養素であり、妊娠初期には特に不足に注意が必要です。

 

モロヘイヤの食べ方と保存方法は?

おいしいモロヘイヤの選び方と調理方法

沸騰した湯に入れ、1分半から2分程度さっと茹でます。茹でたら冷水にとり、水気をよく絞ります。 茹でたモロヘイヤを細かく刻むと、ねばねば感が出てきます。

モロヘイヤのおすすめの食べ方

モロヘイヤはお浸しなどで食べる方が多いですが、炒め物や揚げ物、スープなどにしても美味しく食べることができます。 また、刻むととろみが出るため、オクラや納豆、長芋などと一緒に食べるとねばねば感を楽しめます。 エジプトではこのねばねば感を活かし、とろみをつけたスープがよく食べられているそうです。

保存方法は?冷凍保存はできる?

モロヘイヤは葉物野菜であるため、そのままではあまり保存がききません。

そのため、保存する場合はさっと茹でて食べやすい大きさに切り、ラップ等で小分けにして冷凍保存するのが良いです。 3センチ幅くらいでカットしても良いですし、細かく刻んでおくと、解凍した後でもねばねば感を楽しめるのでおすすめです。

 

モロヘイヤを使った簡単レシピ

モロヘイヤを使った簡単レシピをご紹介します。

モロヘイヤ納豆

1.モロヘイヤをさっと茹でて冷水にとってから水気を絞り、細かく刻みます。

2.納豆と一緒によく混ぜて完成です。

ポイント オクラや山芋、長芋など一緒に食べるのもねばねば感を楽しめるため、おすすめです。

モロヘイヤのかきたまスープ

材料(2、3人前)

・モロヘイヤ:1/2袋

・卵:1個

・鶏がらスープの素:大さじ2

・水:600㎖

・醤油:小さじ1

・片栗粉と水:各小さじ1

・ごま油:適量

・塩、こしょう:少々

作り方

1.モロヘイヤは3~4センチ幅に切り、卵は溶いておく。

2.鍋に水と鶏がらスープの素を入れ、沸騰したらモロヘイヤを入れてさっと煮る。

3.しょうゆ、ごま油、塩コショウで味を調える

4.火を止めて水溶き片栗粉を回し入れ、溶き卵も回し入れてよくかき混ぜる。

ポイント 短時間でさっと作れるためおすすめです。具材や味付けなどはお好みでアレンジしてください。

 

まとめ

今回は、モロヘイヤの歴史や食べる際の注意点などについて詳しく解説しました。また、モロヘイヤは栄養価が高く、簡単に調理できることもわかりました。

これから旬を迎えるモロヘイヤを、ぜひ食事に取り入れていきましょう。