こんにちは。
今回は、男爵とメークインの違いについて紹介してみたいと思います。
▽男爵とメークインの比較表
品種 | でんぷん含有量 | 食感 | 硬さ | 茹でた時 | 色 |
男爵 | 16%以上(粉質) | ホクホク | 柔らかい | 煮崩れしやすい | 白っぽい |
メークイン | 16%以下(粘質) | しっとり | 硬い | 煮崩れしにくい | 黄色っぽい |
▽違いはでんぷん?
この2つのジャガイモの違いは、実はでんぷんの含有量によるところが大きいです。
でんぷん含有量が16%以上だと、粉質のジャガイモ(男爵)になり、16%以下だと粘性の高い粘質のジャガイモ(メークイン)になります。
このでんぷん含有量の違いによって、男爵はホクホクと柔らかく、メークインはしっとりと硬い食感になっています。
▽男爵イモ
粉質である男爵イモに適している料理は、マッシュポテト、ポテトサラダ、コロッケ、じゃがバターなどです。
茹でた時、メークインと比較して煮崩れしやすいですが、我が家ではカレーには男爵いもを使っています。あのドロドロに煮崩れした感じが好きです。笑
ちなみに美味しいマッシュポテトを作るコツは、熱いうちにつぶすことです。
熱いうちにつぶすと、ジャガイモ全体の細胞が分離しやすくなり、口当たりの良いなめらかなマッシュポテトにすることができます。冷めてからつぶしてしまうと、イモの細胞同士がくっついて分離しづらくなり、粘りが出てしまいます。
粉ふきいもも、表面の細胞を分離させることによって粉をふくので、マッシュポテト同様、熱いうちに粉をふかせることが重要です。
粘質であるメークインはに適している料理は、カレー、シチュー、肉じゃが、炒め物、煮物等、ある程度形を残したい、という料理です。
筆者は昔、炒め物にメークインではなく男爵いもを使ってしまい、いもが全て煮崩れぐちゃっとした何かを作り上げたことがあります…笑
ちなみに、食塩を添加してからじゃがいもを長時間加熱すると、食塩のナトリウムイオンの作用により、煮崩れしやすくなってしまいます。
また、じゃがいもは水から茹でるのが基本ですよね。シチューを作る際にいきなり牛乳で煮てしまうと、牛乳のカルシウムイオンの作用により、水で煮たものより硬くなってしまうので注意が必要です。
▽じゃがいもの品種
男爵とメークイン以外に有名な品種といえば、キタアカリ、インカのめざめ、があります。
〇キタアカリ … 男爵と同じ粉質。そのためホクホクとした食感。甘味が強く、色
は黄色っぽい。
〇インカのめざめ … メークインと同じ粘質。そのため粘りがある。濃厚な味。
粉質、粘質でも各品種ごとに特徴があるのがわかりますね。
▽ジャガイモの毒性とは?
ジャガイモの芽は取りましょうとよく言いますよね。あれは、ソラニンやチャコニンと呼ばれる有毒物質(アルカロイドという)が含まれているためです。これらは、ジャガイモの芽、皮が緑色になった部分に多量に含まれています。腹痛や下痢だけでなく、めまいなどの神経症状も引き起こします。
ソラニンやチャコニンは、じゃがいもを収穫した後に光を浴びると生成されます。そのため、家庭菜園や小学校の授業の一環で栽培されたじゃがいもによる食中毒が、多く発生しています。また、子供は大人の1/10程度の摂取量でも食中毒を発症すると言われており、特に注意が必要です。
購入の際は、芽が飛び出して生えているもの、皮が緑色に変色しているものはできるだけ避けるようにし、調理する際はしっかりと芽をとるようにしましょう。
いかがでしたか?それぞれのジャガイモの特性を理解して、調理してみると面白いかもしれませんね。